特集「生産性向上」の真贋

就業者の減少を生産性向上で補う経済への変革を急げ

サービス部門の低付加価値が続けば、日本の労働生産性は一段と低下する

オフィス金融経済イニシアティブ 代表 /山本 謙三

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労働生産性の代表的な指標である「就業者1人当たりGDP」は、2010年代を通じて伸びが鈍化し、先進国中の順位も下落している。この間、安倍晋三元首相が政権期間中の成果として強調したように、就業者数は増加した。その割にGDPは伸びなかったことになる。あたかも就業者増加の主体である女性や高齢者の生産性が低いように見えるが、そうではない。背後には、産業構造の変化とサービス部門の低生産性がある。

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やまもと けんぞう
76年日本銀行入行。金融市場局長、米州統括役、決済機構局長、金融機構局長を経て、08年理事。金融システム、決済の担当として、リーマンショックや東日本大震災への対応に当たる。12年NTTデータ経営研究所取締役会長、18年オフィス金融経済イニシアティブ代表(現職)。ウェブサイトでオピニオンを発信中。