解説

地方銀行の2025年3月期決算分析

「金利ある世界」で規模の利益がより鮮明に

トリグラフ・リサーチ 代表 (SBIインベストメント 執行役員) /大久保 清和

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

久々の「金利ある世界」における最初の通年度決算となった2025年3月期は、資金利益の拡大を主因に、経常利益・当期純利益が共に3割程度の大幅増益を達成した。しかし、円債価格の下落という金利上昇の「負の側面」も顕在化し、包括利益は6,000億円を上回る赤字へと転落した。「規模の利益」を源泉とする経営パフォーマンス格差が一段と明確になったことが、今回の決算における最大の特色である。地銀経営は「パワーゲームの時代」を迎えた。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

おおくぼ きよかず
中央大学卒、一橋大学大学院修士課程修了(金融戦略MBA)。野村証券、バークレイズ、JPモルガン、日本銀行などで36年間にわたって銀行業界の調査・助言業務に従事。13年にトリグラフ・リサーチ開業。16年からSBIインベストメント金融企画戦略担当執行役員兼務。