特集変わりゆく銀行規制

国際金融規制は「政治化」が新たな潮流に

米バイデン政権の誕生も規制動向に多大なインパクト

プロモントリー・フィナンシャル・ジャパン CEO /大山 剛

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2008年に発生した金融危機以降、国際金融規制の分野では主に経済危機に対する金融システムの耐性強化に主眼を置いた改革が進められてきた。一方、突如として世界を襲ったコロナ禍では、金融システムの安定性は維持される一方で、経済のデジタル依存や貧富の差の拡大がハイスピードで進行している。20年は国際金融規制によって社会問題を解決しようとする「政治化」の動きが新たな潮流となった年であったといえる。本稿では、20年のこうした動きを振り返ると同時に、21年に予想される国際金融規制見直しの展開を予測する。

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おおやま つよし
85年一橋大学経済学部卒、日本銀行入行。97年ジョージワシントン大学MSF。調査統計局、IMF出向等を経て、03年考査局(現金融機構局)リスクアセスメント担当総括。08年に日本銀行を退職し、大手コンサルティング会社を経て、19年3月から現職。