2025年5月、NTTドコモによる住信SBIネット銀行の完全子会社化が発表されたことで、通信キャリア4社すべてがグループ内に銀行を保有することとなった。スマートフォンの保有率は90%を超え、携帯電話市場が飽和状態にあることに加え、菅義偉政権時に政府要請を受けて携帯電話料金が大幅に引き下げられるなど、通信事業を取り巻く環境は厳しさを増している。そうしたなか、通信キャリア4社は、通信事業と金融事業を融合することで顧客基盤を拡大し、収益向上を図る戦略にシフトしている。通信キャリア4社の金融事業戦略に迫った。
掲載号 /週刊金融財政事情 2025年8月12日号