特集四つ巴で競う通信キャリアの金融戦略

本格的に金融戦争突入へ、四者四様のビジネス戦略の全貌

通信大手が「信用インフラ」を握り、次の時代を制するか

日本工業大学 大学院技術経営研究科 教授 /田中 道昭

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スマホで買い物、スマホで投資、スマホで家賃支払い──。もはや金融行動のほとんどが指先一つで完結する時代になった。今その舞台の中心に立つのが通信キャリア4社だ。NTTドコモは住信SBIネット銀行買収により自前の銀行を手に入れ、KDDIはauじぶん銀行の完全子会社化で本格的な金融内製化にかじを切った。ソフトバンクはPayPayを軸に、銀行、証券、クレジットカードを統合し「日本版スーパーアプリ」を狙う。そして楽天グループは、クレジットカード、証券、銀行すべてを自前で保有し、すでに国内有数の金融コングロマリットとなっている。最終的に顧客や社会に最も支持されるのはどこなのか。

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たなか みちあき
東京三菱銀行(現三菱UFJ銀行)投資銀行部門調査役、シティバンク資産証券部バイスプレジデント、バンクオブアメリカ証券ストラクチャード・ファイナンス部長、ABNアムロ証券オリジネーション本部長等を歴任。現在はマージングポイント代表取締役社長。主な著作に『ソフトバンクで占う2025年の世界』(PHP研究所)。