特集資金決済 新時代の足音

国際送金手段の開発を巡って始動する実証実験の概要とその行方

中央銀行や国際決済銀行、スイフト、大手行などが積極的に挑む

麗澤大学 経済学部 教授 /中島 真志

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新しい国際送金手段の開発に向けては、いくつかの実証実験が立ち上がっている。国内では、3メガバンクがブロックチェーン技術を使った新たな国際送金の仕組みを実用化するための実証実験を始めようとしている。また、Swift(スイフト、国際銀行間通信協会)や各国中央銀行が中銀デジタル通貨(CBDC)を組み合わせて効率的な国際送金の仕組みを作るための実証実験を進めている。最近では、国際決済銀行(BIS)が中心となり、新たな国際送金の仕組みづくりに向け、大規模な実証実験に着手しようとしている。本稿では、こうした新たな国際送金手段の構築に向けた動きについて概観する。

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なかじま まさし
81年一橋大卒、博士(経済学)。日本銀行、国際決済銀行(BIS)などを経て現職。著書に『Swift グローバル金融ネットワークの全貌』『外為決済とCLS銀行』『アフター・ビットコイン』(以上、単著)、『決済システムのすべて』『証券決済システムのすべて』(以上、共著)などがある。