解説

リスクアセットの計測改善に向けたバーゼル3最終化

バーゼル3適用で国内金融機関に生じるあらゆる影響を注視

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 健全性基準室 室長 /青崎 稔

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 健全性基準室 課長補佐 /小澤 良往

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最終化されたバーゼル3は、2017年に国際的に合意された自己資本比率規制の枠組みであり、日本では23年3月期以降、段階的に実施されていくことになっている。今回の改定は、自己資本比率の分母であるリスクアセットの計測改善を主な目的としたものであり、規制上の自己資本比率を算出するすべての金融機関に影響する。本稿では、国内実施の状況について概説した後、国内金融機関に与える主な影響について解説したい。

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あおさき みのる 
一橋大学法学部卒、コーネル大学法科大学院修了。財務省国際機構課、スタンフォード大学客員研究員等を経て、19年に金融庁の国際銀行規制調整官およびバーゼル銀行監督委員会の政策基準部会メンバー。22年から現職。

こざわ よしゆき 
名古屋大学大学院経済学研究科博士後期課程修了。金融機関を経て、金融庁入庁。バーゼルⅡ推進室、健全性基準室において、銀行の健全性規制の制度設計および法制化、内部モデルの承認審査などに従事。17年から現職。