解説

1.5℃目標追求の姿勢は堅持も、踏み込み不足の「COP27」

温暖化緩和への成果乏しく、先進国はもっと野心的な目標を

日本総合研究所 調査部 金融リサーチセンター 主任研究員 /大嶋 秀雄

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今年11月にエジプトで開催された国連気候変動枠組条約第27回締約国会合(COP27)では、「シャルム・エル・シェイク実施計画」が全会一致で採択された。温暖化に伴う「損失と損害」の支援基金を創設する歴史的な合意に至った一方、脱炭素に向けた成果は乏しかった。先進国は今後、新興国向けの支援を強化しつつ、自ら野心的な排出削減目標を設定して、新興国に脱炭素の加速を促していく必要がある。日本には、来年のG7議長国として、国際的な議論をリードする役割が期待される。

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おおしま ひでお
京都大学理学部卒、三井住友銀行入行。日本総合研究所調査部、日興リサーチセンター理事長室、三井住友銀行リスク統括部を経て現職。専門は金融機関の経営環境、金融システム。