農林中金総合研究所 研究員 /佐古 佳史
農林中金総合研究所 研究員 /佐古 佳史
投稿日2022.08.26. /週刊金融財政事情 2022年8月30日号
6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを通じて積極的にインフレ抑制に取り組む姿勢が一層明確化されるとともに、政策金利は2023年末に3.75%へ、失業率は24年末に4.1%(ともに中央値)へ上昇する見通しが示された。一方で、インフレを鎮静化させるためには、失業率がさらに上昇する必要があるとの指摘も散見され、FRBの見通しは楽観的過ぎるという指摘もある。本稿では、タカ派的な金融政策を支持する材料を紹介しつつ、6月のFOMC時点のデータを用いた上で、高インフレシナリオにおける政策金利の上限について考察した。
さこ よしふみ
京都大学卒、東京大学大学院経済学研究科修士課程修了、同博士課程退学。17年に農林中金総合研究所入社。主に米国のマクロ経済分析を担当。CFA協会認定証券アナリスト。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年8月30日号