特集再び訪れた分断の世界経済

米国・中国陣営の二極化で世界の生産性低下は避けられず

中立スタンスを保持する途上国がキャスティングボートを握る展開も

ニッセイ基礎研究所 経済研究部 上席研究員 /三尾 幸吉郎

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世界が分断されるとすれば、米国陣営と中国陣営の二極化となる。途上国からすると、中国には債務の罠や報復措置の懸念があるものの、貿易・投資面では期待感がある。一方、米国は民主主義の見本ではあるものの、米国から内政干渉を受けることは避けたい。そのため、途上国の多くが両国と中立の関係を築くことを希望している。世界が二分されると、世界経済には深刻な悪影響が広まるため、できるだけ分断を最小限にとどめておきたいところだ。インドなど、途上国で形成される「第三世界」がキャスティングボートを握る展開も予想される。

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みお こうきちろう
82年日本生命保険入社、米国パナゴラ投資顧問派遣、ニッセイアセットマネジメントを経て、09年ニッセイ基礎研究所。13年7月から現職。日本証券アナリスト協会検定会員。