第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生
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日本の消費者物価の上昇率が4月、5月ともに前年同月比2%を超えた。7月10日に投開票が行われる参議院選挙でも物価対策は主要テーマになっている。欧米では、物価上昇そのものを止める金融引き締めにかじを切っているが、日本では引き締めにまで進むことには抵抗があり、家計の負担を和らげる政策が主軸だ。本稿では、日本政府が力を注ぐ政策の一つである「賃上げ」の意義について解説する。
くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。
掲載号 /週刊金融財政事情