特集混迷の不動産市場

テレワーク定着で直面するオフィス市場の構造的変化

企業の新たなワークプレイス戦略の下、空室率の上昇要因と下落要因が交錯

ザイマックス不動産総合研究所 主任研究員 /山方 俊彦

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東京オフィス市場は、空室率が上昇して賃料が下落する下降局面にある。過去の下降局面は、新築大型ビルの大量供給やリーマンショックなどの景気悪化が主な要因だったが、今回の起点は新型コロナウイルスだ。コロナ禍の下で加速したテレワークが常態化するなか、フレキシブルオフィスなど多様なワークプレイスも増えており、企業はオフィスの在り方を再考している。働き方の変化はオフィス市場にどのような影響を与えるのか。構造的変化に直面するオフィス市場の今後を展望する。

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やまかた としひこ
91年日本生命保険入社。不動産部にて投資用不動産の運営実務に携わり、97年ニッセイ基礎研究所出向。オフィスマーケットの調査研究に従事。03年ザイマックス入社。マーケティング部で不動産のデューデリジェンス等に従事し、13年から現職。不動産マーケットの調査分析・研究を担当。不動産証券化協会認定マスター。