解説

非グリーン航空機が「座礁資産」になるリスクシナリオに備えよ

環境基準が具体化する前から対応を急ぐ海外金融機関に学べ

監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 シニアマネジャー /永井 希依彦

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2021年5月、EU域内の経済活動が「グリーン」か否かを判定するための基本法となるEUタクソノミー委託法が採択された。特に航空産業は多くの二酸化炭素を排出するセクターであり、航空機ファイナンスを手掛ける金融機関にとっては、対象となる航空機資産がグリーン適用を受けない場合、その価値が毀損する恐れがある。今後、各産業でグリーンの判定基準が具体化されるが、すでに海外金融機関は対応に動いている。本邦リース会社も航空機が「座礁資産」になるリスクシナリオを念頭に置きつつ、先を見据えた判断が求められよう。

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ながい きよひこ
大手重工業を経てデロイト トーマツ グループ入社。航空宇宙・防衛業界を中心にした助言業務に従事。その後、経営企画統括執行役員として航空機エンジン部品製造企業立ち上げに参画。18年から、監査法人トーマツにて新たな形態の金融サービス開発・非財務/定性情報の評価・新規事業戦略立案支援などに関する助言業務に従事。コーネル大大学院修士。