第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生
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コロナが落ち着いてくると、企業の過剰債務への不安に目が向いてしまう。コロナ禍で十分な金融支援は必要だったと思うが、後に「返済ができるのか」という不安が残る。金融機関関係者ならば、誰でも多かれ少なかれ同じ感覚を持つのではないかと思う。今後、こうした債務は、コロナ禍が徐々に正常化していく中で、着実に返済を進めていく必要がある。本稿では、企業がどのくらいの過剰債務を抱えていて、コロナ後の打撃として残りそうかを考えてみたい。
くまの ひでお
90年横浜国立大学経済学部卒、日本銀行入行。00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。
掲載号 /週刊金融財政事情