特集ウクライナ危機 諸刃の経済制裁

副作用が10%程度のインフレなら先進国は耐えられる

〈インタビュー〉ロシア中銀の外貨資産を凍結した効果は非常に大きい

国際通貨研究所 理事長 /渡辺 博史

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ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対し、西側諸国は経済・金融制裁で応じた。効果が出るまで数カ月かかるが、やがてボディーブローのように効き、ロシア国内で動乱が起こる可能性もある。ロシアとウクライナが直ちには本格的な停戦に至らないことを考えれば、ロシアに対する制裁は長期化するだろう。資源高など経済制裁の副作用が懸念されているが、10%程度のインフレならば、先進国は乗り越えられるはずだ。

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わたなべ ひろし
72年東京大学法学部卒、大蔵省(現財務省)入省。ブラウン大学経済学系大学院留学後、大臣官房秘書課長、大蔵大臣秘書官、国際局長、財務官などを歴任。07年退官。08年日本政策金融公庫副総裁(国際協力銀行経営責任者)、13年国際協力銀行総裁。16年10月から現職。