特集激動の生保業界

生保経営の高度化を促す経済価値ベースのソルベンシー規制

生命保険会社の金利リスクに対する今後の動向を注視

あずさ監査法人 金融統轄事業部 マネージング・ディレクター /髙橋 隆司

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2020年6月に「経済価値ベースのソルベンシー規制等に関する有識者会議」報告書が金融庁から公表され、25年度より経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)が導入される見込みとなった。ESR導入は、生命保険会社の今後のビジネス戦略に大きな影響を及ぼすことが想定される。本稿では、この導入に至る背景から、主なポイント、官民の取組状況に触れ、最後に、それらを踏まえた生命保険会社への影響を論じる。なお、本稿における意見に関する部分は、あくまでも個人的見解であり、所属している法人とは無関係である。

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たかはし りゅうじ
東北大学理学部卒。明治生命(現明治安田生命)を経て03年から現職。日本アクチュアリー会正会員、年金数理人、日本証券アナリスト協会認定アナリスト。生命保険会社に対する責任準備金の監査業務のほか、リスク管理、IFRS17等のアドバイザリー業務を担当。主著に『経済価値ベースのソルベンシー規制への対応』(中央経済社、監修責任者)。