近年、インターネットバンキングの普及によって銀行店舗への来店客数が大幅に減少し、デジタル技術の進展に伴い店舗の定型業務の効率化も進んでいる。これに伴って、銀行店舗の事務量も減少しており、事務の省力化で生じた余剰人員を営業などの前線に振り向けていくことが銀行の課題となっている。こうしたなか、これまで主に事務を担ってきた一般職を廃止して、全行員を総合職に転換する動きも顕著だ。だが、こうしたコース転換や配置転換を進めるには、研修などを通じてスキルの習得や意識変革などの取り組みも同時に求められる。銀行で大きなうねりとなっている「事務から営業へ」の今を追った。
掲載号 /週刊金融財政事情 2022年3月8日号