解説

テーパリングを事前通告した9月FOMCと今後の米金融政策

11月緩和縮小開始はほぼ確実、利上げはインフレ動向次第

東短リサーチ 社長 兼 チーフエコノミスト /加藤 出

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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は以前から、資産購入策(いわゆる量的緩和策)のテーパリング(段階的縮小)を決定する際は、市場にサプライズを与えないように「事前通告」を行うと繰り返し述べていた。9月22日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明文には、資産購入策の修正が「間もなく正当化されるだろう」との文言が入っていた。これは次回11月2~3日のFOMCにおけるテーパリング決定の事前通告と見なすことができる。来年にゼロ金利解除があるか否かは、インフレの落ち着き次第といえる。

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かとう いずる
88年4月東京短資入社。コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを兼務後、13年2月から現職。マネーマーケットの現場の視点から日銀、FRB、ECB、BOE、中国人民銀行などの金融政策を分析。07~08年度東京理科大学経営学部、09年度中央大学商学部、20年度成蹊大学経済学部で非常勤講師。著書・連載コラム多数。