日本郵政グループの収益を下支えしている「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」。郵政民営化法は、日本郵政にこの金融2社の株式をすべて売却することを求めている。ただ、2007年の民営化以降、規制のしがらみや不適切な保険販売などから金融2社は思い切った事業展開ができず、株価も低調だ。日本郵政が十分な株式売却益を手にするには、市場で投資家から評価されることによって株価を高める必要があり、「企業価値の向上」が不可欠だ。ゆうちょ銀行とかんぽ生命は、株式売却への「エクイティーストーリー」をどのように描いていくのか──。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年7月13日号