地域企業のニーズに加えて、都市部の大企業人材でも地方で働く機運が高まりつつあることから、政府が注力する「都会から地方へ」人材の流れを生み出す取り組みへの期待が高まっている。新たにスタートする「地域企業経営人材マッチング促進事業」では、給与や意識のギャップを埋めるための仕組みも打ち出された。
地域企業と大企業人材をマッチングする上で重要な役割を果たすのが地域金融機関だ。先行する地銀では、人材紹介業務に関するノウハウも蓄積されてきた。昨年12月に公表された金融審議会「銀行制度等ワーキング・グループ」報告書には、登録型人材派遣を銀行グループが取り扱えるようにする方向性が示されている。地域に経営人材を送り込む動きが、いよいよ本格化する。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年2月15日号