解説

日本経済の先行きを占うワクチン実用化と菅政権の重い課題

目算が外れた国際交流をテコにした成長戦略をどう描き直すか

第一生命経済研究所 経済調査部 首席エコノミスト /熊野 英生

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2021年の日本経済の浮沈は、ワクチン接種が進み、コロナ感染が収束するかどうかにかかっている。仮に、感染収束を見込んだならば、景気回復ペースは現在の予想よりも上振れるだろう。さらに、海外では中国の牽引力が強まる。今後、米中関係の改善によって制裁関税の引き下げが行われると米中経済が上向くことが強く期待される。中長期的に見て、コロナ感染がインバウンド戦略など従来の成長戦略の見通しを大きく狂わせているので、菅義偉政権にはより強力な成長戦略が求められている。

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くまの ひでお
67年山口県生まれ。横浜国立大学経済学部卒。90年日本銀行入行、00年第一生命経済研究所入社。11年から現職。専門は金融政策、財政政策、為替・長短金利、経済統計。