野村総合研究所 フェロー /大崎 貞和
野村総合研究所 フェロー /大崎 貞和
投稿日2020.12.25. /週刊金融財政事情 2021年1月4日号
2020年10月の東京証券取引所の大規模システム障害は、投資者の取引機会を損なう深刻な事態となった。海外に目を転じても、取引所のシステム障害はある意味不可避といえ、それに対応すべく、各国では代替取引市場が整備されている。日本においても代替取引所に類似した私設取引システム(PTS)があり、今後、東証の代替取引市場としての機能発揮も期待される。一方で、そのためには「PTSの取引所化」に係る規制上の課題なども存在する。そこで本稿では代替取引市場としてのPTSの意義と課題を整理したい。
おおさき さだかず
86年東京大学法学部卒、野村総合研究所入社。ロンドン大学法学大学院、エディンバラ大学ヨーロッパ研究所にて法学修士号取得。東京大学客員教授。
掲載号 /週刊金融財政事情 2021年1月4日号