解説

日本企業を救った内部留保、コロナ後に問われる活用の是非

政府に求められる期待成長率向上のシナリオ

ニッセイ基礎研究所 上席エコノミスト /上野 剛志

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国内企業による「内部留保(利益剰余金)(注1)の蓄積」は長らく、「(特に大企業が)前向きにお金を使わず貯め込んだ結果であり、景気回復の阻害要因」として政治や世論からの批判対象になってきた。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済危機が発生したことで、その存在意義が見直されつつある。コロナ後には内部留保の蓄積が再び経済成長の抑制要因となり得ることから、政府には企業の付加価値創出と期待成長率を引き上げる役割が期待される。

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うえの つよし
98年日本生命保険相互会社入社。日本経済研究センター、米シンクタンクThe Conference Boardへの派遣を経て、09年からニッセイ基礎研究所入社。