解説

経営の規律が伴ってこそ生きる地銀有価証券運用の外部委託

投資運用の規律なき「丸投げ」は経営努力の放棄でしかない

日本資産運用基盤グループ 社長 /大原 啓一

日本資産運用基盤グループ ディレクター /大塚 文彦

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地域銀行の経営環境は厳しさを増している。本業である融資事業の収益性が低下するなか、有価証券運用事業の収益が地銀決算に及ぼす影響はますます大きくなっている。一方、世界的な超低金利環境等を背景に、有価証券運用の難易度もさらに高まっており、地銀の有価証券運用事業の運営そのものを外部委託する議論も始まっている。しかし、外部委託は利益相反リスクを内包する点も指摘されており、規律なき「丸投げ」は厳に慎むべきである。経営陣は、自ら有価証券運用に関する本質的理解を深める必要がある。

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おおはら けいいち
東京大学法学部卒、10年ロンドンビジネススクール金融学修士課程修了。野村資本市場研究所を経て、興銀第一ライフ・アセットマネジメント(現アセットマネジメントOne)で主に事業・商品開発業務に従事。15年マネックス・セゾン・バンガード投資顧問創業、17年9月まで同社代表取締役社長。18年5月から現職。

おおつか ふみひこ
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス大学院卒。81年東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。パトナム・インベストメンツ等を経て、15年マーサー・インベストメント・ソリューションズ代表取締役社長。BFCアセット・マネジメントとの合併後は、18年12月までマーサー・インベストメンツ副社長執行役員兼運用部長。20年4月に地銀向けOCIO事業責任者として日本資産運用基盤グループに参画。