特集日本の金融・財政・社会の道標

これからの銀行経営と金融行政が持つべき覚悟

地方銀行は新しいカタチの「再編」が不可欠

元金融庁長官 /五味 廣文

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2000年代の金融改革を振り返ると、金融ビッグバンで打ち出された「フリー」「フェア」「グローバル」は一定程度進展した。その金融ビッグバンから約20年。これまで金融機能の主たる担い手だった預金取扱金融機関は、一段と進む国際化やデジタル化の環境変化に対応しない限り、その主体たり得ない。特に地方銀行は、統合・合併に限らない他業種との提携による新しいカタチの「再編」に踏み出すことが、地域経済の活性化のためにも不可欠だ。銀行はこれまでの常識にとらわれず、不良債権のリスクを取って経済成長に貢献する覚悟で経営に当たるべきだ。

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ごみ ひろふみ
72年東京大学法学部卒、大蔵省入省。81年ハーバード大学ロースクール卒業。94年銀行局特別金融課長、96年銀行局調査課長、98年金融監督庁検査部長、00年証券取引等監視委員会事務局長、01年金融庁検査局長、02年監督局長、04〜07年金融庁長官。プライスウォーターハウスクーパース総合研究所理事長などを経て、15年ボストンコンサルティング グループ シニア・アドバイザー(現職)。