特集米国は沈むか

〈NY現場リポート〉感染・恐慌・信用不安にマスクをして耐える米国民

2兆ドル経済対策はあくまで鎮痛剤、回復が後ずれする可能性も

大和総研 ニューヨークリサーチセンター 研究員 /矢作 大祐

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世界最多の感染者数となった米国では自粛ムード一色となり、セントルイス連銀は4~6月期の失業率が32%になる可能性を指摘している。大和総研が見込む4~6月期の米GDP成長率は前期比年率でマイナス20%超。2兆ドルの経済対策はGDPを回復させるには至らず、あくまで当面の鎮痛剤的な役割が大きい。感染の終息が見込めない中で、企業・家計が給付金等を消費・投資ではなく、手元資金として確保したままなら、回復はその分だけ後ずれする。米国経済の傷み具合を見極めるフェーズに入ったといえ、信用不安が高まるリスクも依然くすぶる。

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やさく だいすけ
12年慶應義塾大学大学院法学研究科修士課程修了、同年大和総研入社。財務省国際局への出向や、中国社会科学院訪問研究員を経て、17年大和総研金融調査室、19年から現職。専門分野は米国経済・金融。