特集中銀デジタル通貨の針路

日本はデジタル円で通貨主権を守れ

国境を越えるデジタル人民元、日本の決済情報が中国に筒抜けになる恐れ

一橋大学 名誉教授 /野口 悠紀雄

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デジタル人民元の発行が間近と報道されている。デジタル通貨は電子マネーと異なり転々流通し、日本でも使われる可能性が高い。すると、日本の詳細な決済情報が中国政府に筒抜けになるばかりか、通貨主権が奪われる恐れすらある。デジタル人民元に対抗すること、および生産性向上のために、日本はデジタル円の導入を積極的に検討する必要がある。

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のぐち ゆきお
63年東京大学工学部卒。64年大蔵省(現財務省)入省。72年イェール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授(先端経済工学研究センター長)、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て現職。