特集市場構造改革への一里塚

株式市場の活力回復に向け「漸進あるのみ」

新TOPIXの設計がグローバルな投資家を引きつけるカギ

京都大学 特任教授 /川北 英隆

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金融審議会「市場構造専門グループ」は株式流通市場の枠組みを改革すべく議論を重ね、昨年12月に報告書を取りまとめた。その1カ月前に示された「市場構造の見直しに関する論点」では、何が変わるのかと疑問を抱かせたが、12月の報告書では変わるべきポイントが明確になった。もっとも、急速かつ大きく変わるには摩擦が大きいこともにじみ出ている。今回の改革を一言で表現すれば、「漸進あるのみ」だろう。漸進であってもいい、継続は力である。

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かわきた ひでたか
74年京都大学経済学部卒、日本生命入社。資金証券部長、取締役財務企画部長等を務め、03年退職。中央大学、同志社大学を経て、06年から京都大学大学院経営管理研究部教授。16年退職、京都大学名誉教授。同年経営管理研究部客員教授、19年から特任教授。日本取引所自主規制法人外部理事、みずほ証券社外取締役等を務める。専門は証券市場論、証券投資論。経済学博士。近著に『京都大学の経営学講義Ⅳ 社会の問題解決こそ、企業価値創造の源である』(20年、ダイヤモンド社)など。