3メガバンクを中心とする大手行が2017年9月期決算発表で、大胆な人員・店舗や業務量の削減策を明らかにした。一方、より厳しい収益環境におかれる地銀(第二地銀含む、以下同)は現状、大手行のような踏み込んだ合理化策を示していない。特定の地域に根を張ってきた「地銀ならではのビジネスモデル」に縛られるためだ。しかし、日銀が「金融システムレポート」のなかで地銀の店舗過剰に触れたほか、金融行政のあり方も抜本的な経営改革を要請する方向性にシフトしつつある。今後、地銀界でもコスト削減や収益管理態勢の再構築が徐々に進んでいきそうだ。
掲載号 /週刊金融財政事情 2017年12月4日号