解説

ビットコインは難度調整をやめれば一人前の通貨に近づく

通貨としての機能度高めるためにはフォークによるルール改善も選択肢

早稲田大学大学院 経営管理研究科教授 /岩村 充

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ビットコインはそのトランザクションを支えるために膨大な電力量を消費している。通貨発行の観点からは非常に不経済で、法定通貨に劣る。また、価格が不安定で予見可能性のある均衡価格がないため預金取引ができず、信用創造を行うモチベーションが働かない。この解決手段はマイニングの難度調整をやめることだ。価格が安定し、預金取引可能な仮想通貨を作れば、信用乗数を高めることで現状の維持コストより安い金融システムを構築できる可能性がある。

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いわむら みつる
74年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。ニューヨーク駐在、金融研究所などを経て、96年企画局兼信用機構局参事。98年早稲田大学大学院教授、現在に至る。近著に『中央銀行が終わる日』(新潮選書)など、著書多数。早稲田大学博士。