解説

イタリア政局がEU経済通貨同盟に与える影響

新政権下の財政政策、不良債権処理、通過制度はどうなるか

国際金融情報センター ブラッセル事務所長 /金子 寿太郎

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イタリアで本年3月4日に総選挙が行われた。巨額の債務残高や不良債権を抱えているにもかかわらず、新政権を担う可能性がある主要勢力は、選挙戦の激化に伴い、財政のバラまきなど大衆迎合的な公約を打ち出してきた。EUが銀行同盟や財政協調に取り組むなか、同国の財政再建や銀行セクター健全化に対する消極的姿勢は域内統合深化の先行きに暗い影を落としている。

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かねこ じゅたろう
97年早稲田大学法学部卒、日本銀行入行。国際局、フランクフルト事務所、金融機構局等で勤務。この間、金融庁にて国際証券市場決済調整官、海外展開推進調整官等を歴任。16年7月から現職(日銀からの出向)。独ケルン大法学修士(LL.M.)、早稲田大学学術博士(国際関係学)。