東京大学 客員教授/弁護士 /松尾 直彦
金融法制の再編に向け、金融制度スタディ・グループ(SG)が公表した中間整理では、これまでの金融制度改革の議論の蓄積から残された宿題、先読み的に策を講じておく課題など、論点が多岐にわたる。ホップ(金商法制の整備)に続く「ジャンプ」なのか、統一的な決済法制を目指すのか、業務範囲規制の大幅な緩和に舵を切るのか――立法技術的な視点も交えながら、筆者が気になる論点を抽出してみたい。
まつお なおひこ
86年東京大学法学部卒、大蔵省入省。金融庁総務企画局市場課金融商品取引法令準備室長などを経て、08年東京大学大学院法学政治学研究科客員教授(現職)。09年金融庁退官、西村あさひ法律事務所弁護士・ニューヨーク州弁護士(現職)。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年8月27日号