海外金融企業の誘致は、日本だけではなく他国も力を入れており、「誘致合戦」の様相を呈している。日本への誘致にあたっては、言語や人材確保の問題が横たわるが、東京都の「金融ワンストップ支援サービス」や「EMP・ミドル・バックオフィス業務支援」、金融庁の「ファストエントリー」といった制度が整い、解決に向かいつつある。ただし、海外金融企業の定着に向けては、日本独自の商慣習、業界慣行などがハードルになる。本邦金融業界関係者が「参入障壁」を認識し、取り払っていく努力が求められる。
掲載号 /週刊金融財政事情 2018年6月25日号