特集「令和」と歩む金融経済 第2部失われた30年からの脱却

令和に遺す異次元の金融政策にどう向き合うべきか

完全雇用にあるいま、極端な政策の手じまいを開始するとき

BNPパリバ証券 経済調査本部長・チーフエコノミスト /河野 龍太郎

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日本銀行の金融緩和政策による現在の低金利環境は、ある程度の時間軸で考えれば、すでにリバーサル・レートに達し、景気抑制的緩和の領域に入った可能性がある。実質金利が低下しても、長短スプレッドがゼロまで低下すると、金融仲介機能がまひし、弊害が大きくなる。また、極端な金融緩和を固定化すると、最終的に景気の振幅を大きくするおそれもある。完全雇用にある現在、低インフレ下でも、極端な政策の手じまいを開始すべきだろう。

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こうの りゅうたろう
87年横浜国立大学経済学部卒業。住友銀行(現三井住友銀行)、大和投資顧問(現三井住友DSアセットマネジメント)、第一生命経済研究所を経て、00年からBNPパリバ証券。