日本酒の原料は、米と米麹、水。日本酒の歴史の始まりは、およそ稲作が日本に伝わった時期である縄文後期~弥生前期と考えられている。はるか昔から、日本列島では、酒造りにまつわる無数の物語が紡ぎ出されてきた。現代でも、北海道の十勝では、いったんは途絶えた日本酒造りをよみがえらせた。茨城県常総市の蔵元は、未曾有の水害により廃業の危機にさらされるも、海外販路開拓と多角化で「創造的復興」を果たした。いずれもゼロベースからの洒造り。それを支えたのが地元の金融機関だ。日本酒は、各地域において人を引きつけてやまないアイテムであり、地方創生の切り札にもなる。
掲載号 /週刊金融財政事情 2019年6月17日号