解説

バーゼル3最終化の適用を巡る邦銀への影響と国際動向

米英では実施が遅延も国際競争上の影響は軽微

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 健全性基準室 室長 /青崎 稔

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バーゼル3最終化は、金融機関が抱えるリスクに応じた適切な自己資本の確保を比較可能なかたちで求めるための規制改革である。日本では、金融機関の健全性を適切に確保していく上で重要な規制枠組みとして、2025年3月期までにすべての銀行、信用金庫、信用組合等に対して適用された。バーゼル3は海外でも広く適用されているが、現時点で米国や英国は実施に至っておらず、国際競争上の影響を心配する声もある。本稿では、バーゼル3最終化の意義と国内金融機関に与える主な影響について解説した上で、海外動向を含めた今後の留意点について述べる。

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あおさき みのる
01年一橋大学法学部卒、財務省入省。米国留学(コーネル大学法科大学院)等を経て、08年以降は金融庁において銀行・保険規制に係る国際交渉等を担当。19年からバーゼル委の政策基準部会メンバー、22年から現職。