解説

「コンプライアンス・リスク管理に関する傾向と課題」のポイント

既存のルール遵守で足りるとの発想を抜け出し、企業価値向上を

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 金融証券検査官(弁護士) /高山徹

金融庁 総合政策局 リスク分析総括課 /高野暁之将

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金融庁は、今年6月に「コンプライアンス・リスク管理に関する傾向と課題」を公表した。同文書は、昨年10月に公表された「コンプライアンス・リスク管理に関する検査・監督の考え方と進め方(コンプライアンス・リスク管理基本方針)」と同様に、金融機関と当局のより良い実務に向けた対話の材料とするためのものである。また、各金融機関がそれぞれのビジネスモデル・経営戦略を踏まえたコンプライアンス・リスク管理のあり方を検討する際の一助となることも期待している。本稿では、同文書のポイントを解説する。

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たかやま とおる
10年弁護士登録、長島・大野・常松法律事務所入所。17年金融庁入庁。金融庁検査局総務課ガバナンス高度化企画チーム金融証券検査官を経て、18年7月から現職。

たかの あきのすけ
16年金融庁入庁。金融庁総務企画局総務課管理室を経て、18年7月から現職。