特集情報銀行の正体

情報銀行のみがデータ利活用の「器」ではない

PDSやデータ取引市場など多様な枠組み活用の検討を

渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 弁護士 /落合 孝文

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スマートフォンの普及、クラウド利用の進展、AIの進化などにより、多様かつ大量のデータを効果的に収集・共有・分析・活用できるようになり、ビジネスにおいてデータは血液のごとく不可欠なものになりつつある。しかし日本では、海外と比べてデータの利活用が進んでいないため、法改正を含めデータ利活用の枠組みが議論されてきた。その枠組みの一つが情報銀行であり、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行など金融界も関心を寄せている。ただし、データ利活用は情報銀行という枠組みに限られない。本稿では、情報銀行誕生の背景にふれつつ、PDS(パーソナルデータストア)やデータ取引市場というほかの枠組みを紹介する。

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おちあい たかふみ
04年慶應義塾大学理工学部卒業。同大学院在学中に旧司法試験合格。06年弁護士登録。パートナー弁護士。本稿に関する分野では、総務省「情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会」金融WGおよび健康・医療WG委員、一般社団法人データ流通推進協議会監事、一般社団法人電子決済等代行事業者協会理事などを務める。