特集ソーシャル・インパクト・ボンド!

八王子市の事例にみるSIBの成果と課題

民間事業者の創意工夫を最大限に引き出せる効果も確認

ケイスリー 社長 /幸地 正樹

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当社は2017年度に、日本で初めての本格的なソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)導入事例となる八王子市の大腸がん検診・精密検査受診率向上事業を中間支援組織として推進した。本稿では、八王子市のSIB導入による成果と課題を整理する。大腸がん検診受診率では最大目標値を大きく上回る成果を上げ、当該指標に設定された最大支払額が資金提供者に支払われた。民間事業者のモチベーション向上、行政サービスの成果の可視化ももたらされた。一方、一般的にSIB導入の課題は、評価モデルの構築と事業規模の拡大といえる。

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こうち まさき
07年からPwCにて行政向けコンサルティングに従事し、16年3月から現職。琉球大学非常勤講師、GSG(GlobalSocialImpactInvestmentSteeringGroup)国内諮問委員会事務局、社会的インパクト評価イニシアチブ共同事務局。ケイスリーは16年3月の設立以降、政府のSIB推進事業すべてに深く関わり、県と市町村の広域連携、PFI×SIBなど先進的なモデル事業を含む地方自治体への導入支援等、日本のSIBを推進するコンサルティング会社。