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諸課題を浮き彫りにした暗号資産規制に関するFSBの検証結果

各国の規制整備状況には濃淡、金融安定上の潜在的なリスクも

日本銀行 金融機構局 国際課 主査 /渡辺 飛鳥

金融庁 総合政策局 総務課 国際室 国際企画調整官 /牛田 遼介

投稿日2025.12.19. /週刊金融財政事情

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金融安定理事会(FSB)は2025年10月、「暗号資産関連の活動に関するグローバルな規制枠組みのテーマ別レビュー」と題する報告書を公表した。FSBでは23年に暗号資産・ステーブルコインの規制枠組みについてハイレベル勧告を公表し、各法域に対してその実施を促してきた。今般の報告書は、各法域における両勧告の実施状況を取りまとめ、G20財務大臣・中央銀行総裁会議に対して報告したものである。本稿では、暗号資産・ステーブルコインの金融安定面での重要性の高まりを踏まえつつ、報告書の主なポイントを解説する。

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わたなべ あすか
16年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。23年英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン経済学修士。同年から現職。

うしだ りょうすけ
東京大学工学部卒、ロンドンビジネススクール金融学修士。10年金融庁入庁。ブロックチェーンやAI等に関するイノベーション推進施策を担当した後、25年7月からG20やG7、FSB等における金融規制の国際交渉を担当。また、22年10月からFATF暗号資産コンタクトグループ共同議長として暗号資産のAML/CFT関連の国際的なルールメーキングに従事。