法政大学 教授 日本総合研究所 客員研究員 /山田 久
						法政大学 教授 日本総合研究所 客員研究員 /山田 久
投稿日2025.09.19. /週刊金融財政事情 2025年9月23日号
現下の厳しい人手不足は、単なる労働力人口の伸び悩みによるものではなく、平均労働時間の減少による労働投入量の落ち込みという側面が大きい。労働生産性の低迷および雇用のミスマッチも影響しており、背景には労働力属性の変化と従来の雇用慣行とのズレ、職種に関する求人・求職のギャップがある。今後、本格化する「労働供給制約」時代を乗り切るには、従業員選択型勤務体制の整備や「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」の創出が重要になってくる。
					やまだ ひさし
87年京都大学経済学部卒、住友銀行(現三井住友銀行)入行。91年日本経済研究センター出向。93年日本総合研究所出向、19年副理事長を経て、23年から現職。法政大学大学院修士課程(経済学)修了、京都大学博士(経済学)。主著に『失業なき雇用流動化』(16年、慶應義塾大学出版会)。
						掲載号 /週刊金融財政事情 2025年9月23日号