解説

大手損保グループの2025年3月期決算分析

資本の有効活用や国内事業の効率化が喫緊の課題

福岡大学 商学部 教授 保険アナリスト /植村 信保

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大手損保グループ3社(東京海上ホールディングス(HD)、MS&ADインシュアランスグループHD、SOMPOHD)の2025年3月期決算は見かけ上、好調だった。しかし、経済価値ベースの純資産は減少または微増にとどまり、企業価値の向上には国内事業を中心に引き続き課題を抱えている。一連の損保会社の不正事案を受け、資本の有効活用や国内損保事業の効率化が実現できるかどうかに注目したい。

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うえむら のぶやす
大手損害保険会社、格付投資情報センター(アナリスト)、金融庁(任期付職員)を経て、12年からキャピタスコンサルティングで勤務。20年から現職。専門分野は保険会社の経営分析・リスク管理、健全性規制。主な著書に『経営なき破綻 平成生保危機の真実』(日本経済新聞出版社)、『利用者と提供者の視点で学ぶ 保険の教科書』(中央経済社)、『経済価値ベースのソルベンシー規制 生保経営大転換を読む』(日本経済新聞出版社)など。