特集押し寄せる株式非公開化の波

市場改革やアクティビズムの積極化で勢い増す株式非公開化

経営戦略の選択肢として定着も、長所と短所の見極めが肝心

野村総合研究所 主席研究員 /大崎 貞和

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マネジメント・バイアウト(MBO)や100%子会社化による株式非公開化が増加したことで、昨年末の東京証券取引所の主要三市場における上場会社数は、前年比で初めて減少した。非公開化が上場会社における経営戦略上の選択肢の一つとなった背景には、政府と東証が進めるコーポレートガバナンス改革と、それに力を得たアクティビストの活発化がある。非公開化は企業経営の効率化と経済活性化につながる可能性を秘める一方、使い方を誤れば投資家の市場不信を招く危険も伴うだけに、健全なかたちでの活用が望まれる。

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おおさき さだかず
86年東京大学法学部卒、野村総合研究所入社。ロンドン大学法科大学院、エディンバラ大学ヨーロッパ研究所にて法学修士号取得。東京大学客員教授。