解説

生命保険会社の2025年3月期決算分析

金利上昇下で問われる各社のALMの巧拙

格付投資情報センター 格付本部 シニアアナリスト /肝付 卓也

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主要生命保険会社の2025年3月期決算は、株式配当金の増加や円安を追い風に利差益が拡大し、会計利益は大幅増益となった。金利上昇は生保経営にプラスとなる一方、債券含み損の拡大に伴う会計上の対応の必要性や、ALMミスマッチの発生による経済価値の不安定化といった課題も生じており、ALMの巧拙が問われている。また近年はプライベート市場との結び付きが強い保険会社との関係性が深まっており、再保険や出資、買収に至るケースも見られる。適切なリスクマネジメントの下、資本効率の向上や収益源の多様化を進められるかが焦点になる。

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きもつき たくや
東京大学経済学部卒。政府系金融機関を経て、16年にR&Iへ。格付けアナリストとして生損保、ノンバンクの格付け分析を担当。