解説

すべての金融機関が直ちに着手すべき耐量子計算機暗号への移行

サイバー攻撃の標的とならないようシステム更改時期も見据えた対応を

金融庁 総合政策局長 /屋敷 利紀

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量子コンピューターの実用化は早ければ2030年代半ばと想定される。これによって現在の暗号技術が破られることになれば、インターネットバンキングをはじめとする金融情報システムの安全性が根底から覆される。すべての金融機関は顧客や自身の情報・財産を守るため、規模・特性にかかわらず、直ちに耐量子計算機暗号への移行に着手しなければならない。金融庁では検査・モニタリングなどを通じて、金融機関に早期かつ着実な移行を促していく方針だ。

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やしき としのり
89年京都大学文学部卒。95年米イェール大学経営大学院修了、米国公認会計士登録。89年日本銀行入行。98年大蔵省金融企画局、00年金融庁総務企画部、08年検査局企画・情報分析室長、15年総務企画局マクロプルーデンス総括参事官、18年総合政策局参事官、審議官を経て24年から現職。