資本の有効活用への意識の高まりや2021年の銀行法改正による業務範囲規制の緩和を背景に、地銀が買い手となるM&Aが近年増加している。地銀の課題である収益力の向上を目指す上で、M&Aは有効な方策の一つだ。
金利上昇を追い風に銀行業務の収益拡大が見込まれる中でも、人口減少による地域経済の縮小を受け、金利引き上げ交渉が難航する可能性も懸念される。高度化・多様化する顧客のニーズへの対応でも、過去の延長線上にはない新たな戦略を検討することの重要性は高まっている。注目が集まる成長戦略としてのM&Aの成否を握るのは何か。
掲載号 /週刊金融財政事情 2025年2月18日号