解説

量子コンピューター時代に必須の「耐量子計算機暗号」への対応

金融庁の報告書を踏まえて求められる経営層のリーダーシップ

NTTデータ 金融イノベーション本部 ビジネスデザイン室 統括部長 /山本 英生

NTTデータ テクノロジーコンサルティング事業本部 テクノロジーコンサルティング事業部 課長代理 /小黒 博昭

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金融庁が立ち上げた「預金取扱金融機関の耐量子計算機暗号への対応に関する検討会」が3回の会合を経て、2024年11月26日に報告書を公表した。報告書には、耐量子計算機暗号への移行に向け、金融機関が現時点で取り組むべきことや意識すべきこと、長期的な視野に立って目指すべき姿が示されている。とりわけ「経営層がリーダーシップを発揮して推進していくべき」という強いメッセージが込められたのが特徴である。本稿では報告書の内容を踏まえて、求められる対応について解説する。

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やまもと ひでお
96年慶應義塾大学商学部卒、NTTデータ通信(現NTTデータ)入社。現在は金融分野でのITトレンドの情報発信から先進技術領域のコンサルティング、新規ビジネス企画まで幅広く担当。著書に『Web3と自律分散型社会が描く銀行の未来』(共著、金融財政事情研究会)。

おぐろ ひろあき
98年東京工業大学(現東京科学大学)大学院総合理工学研究科物理情報工学専攻修了。NTTデータ通信入社。現在は耐量子計算機暗号への移行に向けたコンサルティング、情報発信、勉強会講師等に従事。情報処理学会コンピュータセキュリティ(CSEC)研究会専門委員。同学会シニア会員。