解説

地域経済に不可欠な地銀の「貸出金利の最適化」

顧客の「重要度」を明確化し、営業担当者の交渉をサポートせよ

サイモン・クチャー&パートナーズ 日本代表 /栃本 克之

  • facebook
  • twitter
  • LINE
  • 印刷

今年7月の日本銀行の追加利上げで、本格的に「金利ある世界」の幕が開けた。しかし、長きにわたる金利競争の弊害で、地方銀行の貸出金利は、顧客の財務状況や重要度との一貫性を失っている。そのため、一律にプライムレートを引き上げるだけでは本業収益の適正化は望みにくい。総合取引収支に基づく顧客の峻別、金利設定モデルの高度化、営業の交渉力強化に取り組むことが急務である。貸出金利の適正化を通じて貸出先のリスク投資を促し、地域企業と共に成長する姿を取り戻すことが求められる。

本記事をお読みいただくには
会員登録と購入が必要です。
月額会員の方はログインすると、
続きをお読みいただけます。

まだ登録されていないお客様

パスワードを忘れた方はこちら

とちもと かつゆき
富士銀行(現みずほ銀行)、ベイン・アンド・カンパニー、ボストン コンサルティング グループ、モニター・グループ日本代表、戦略ブティック設立を経て現職。金融業界をはじめとする国内外の多様な企業に対し、一貫して成長戦略に特化したコンサルティングを提供。