京都大学 名誉教授 /川北 英隆
日本取引所グループ(JPX)が6月に発表した東証株価指数(TOPIX)の改革案。市場区分の見直しとともに実施された第1段階の改革に続く措置だ。これによりTOPIX構成企業が2028年には1,200社程度にまで減るとみられており、上場企業同士の「競争」を促す内容であることは評価できる。だが、改革のスピードやその深度には課題も残る。投資家の側も、投資理論に則した株価指数を探し求めるとともに、JPXに対してTOPIXの抜本的かつ早急な改革を要望することが責務である。
掲載号 /週刊金融財政事情 2024年7月30日号