解説

事業性融資の活性化に必要な格付け手法の抜本改革

企業の成長性を評価し、失われた「目利き力」を取り戻せ

日本リスク・データ・バンク 執行役員 /室田 哲志

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金融検査マニュアルやバーゼル規制の登場を機に、本邦金融機関が格付け制度を導入してから20年ほどになる。銀行の社会的使命は、財務の健全性確保(預金者保護)と金融仲介機能の発揮(信用創造)である。格付け制度が前者のため果たした貢献は論をまたない一方で、後者に与えた負の影響は看過できない。本稿では、本邦における現行の格付け制度の構造的問題を明らかにした上で、事業性融資の活性化に必要な「あるべき枠組み」を考察する。

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むろた てつじ
慶應義塾大学経済学部卒、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。米国パデュー大学経営大学院修了(MBA)。与信企画部参事役、リスクガバナンス高度化PT副PT長、Mizuho Americas, Head of Credit Review Americasなどを経て22年12月から現職。